セット内容
- 特定商取引法に基づく表記 記載例(Word形式)
- 必須項目チェックリスト
- 越境EC・海外配送時の注意点まとめ
こんな場面で
ネットショップを新規開業する個人・小規模事業者が、サイト公開前に法定表記を整える場面。
特長
- 販売業者情報・返品条件・支払方法等の必須記載項目を網羅
- 個人事業主が住所非公開を選択する際の運用上の注意点を解説
- 利用規約(riyokiyaku-ec)・プライバシーポリシーとあわせてEC開業時の必須書類を揃えられる
特定商取引法に基づく表記(監修用ドラフト)
⚠ 本ファイルは弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布を禁止する。
商品ID: tokushoho-hyoki / 価格: 980円 / 立場バージョン: EC事業者
通信販売(ネットショップ)を行う事業者が特定商取引に関する法律第11条及び同法施行規則第8条・第9条に基づき表示すべき事項の記載例である。本商品は契約書(甲乙間の合意書面)ではなく、事業者が消費者向けに一方的に表示する法定表示書面であるため、第1部の構成を「表記」形式に合わせている。「条」形式ではなく、必須記載項目を項目立てで整理する。
第1部: 契約書本文(標準版・中立、記載例本体)
特定商取引法に基づく表記
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 販売業者 | 〇〇〇〇(商号又は屋号。個人事業主の場合は原則本名を記載。特例的な省略の可否は第3部参照) |
| 運営統括責任者 | 〇〇〇〇 |
| 所在地 | 〒〇〇〇-〇〇〇〇 〇〇県〇〇市〇〇〇〇(請求があれば遅滞なく開示する場合は「請求があった場合には遅滞なく開示します」との記載に代えることが可能な場合がある。詳細は第3部参照) |
| 電話番号 | 〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇(受付時間:〇〇時〜〇〇時、土日祝を除く) |
| メールアドレス | 〇〇〇〇@〇〇〇〇.co.jp |
| 問い合わせ先(上記と別に設ける場合) | 専用フォーム:〇〇〇〇(URL) |
| 販売価格 | 各商品ページに記載する価格(消費税込み) ※別途送料が発生する場合はその旨及び金額を各商品ページに明記 |
| 商品代金以外の必要料金 | 送料:〇〇〇〇円(全国一律・地域別詳細は送料ページ参照) 消費税:各商品ページの表示価格に込み 振込手数料(銀行振込の場合):お客様負担 代金引換手数料(代引きの場合):〇〇〇〇円 |
| 支払方法 | クレジットカード決済(VISA、Mastercard、JCB、American Express)、銀行振込、代金引換、〇〇〇〇Pay等 |
| 支払時期 | クレジットカード:ご注文確定時 銀行振込:ご注文後〇〇日以内に前払い 代金引換:商品お受け取り時 |
| 商品の引渡時期 | ご注文確定後〇〇営業日以内に発送(在庫状況により変動する場合はその旨を明記) |
| 返品・交換について(返品特約) | お客様都合による返品・交換:商品到着後〇日以内に限り、未開封・未使用の場合に受け付ける。返送料はお客様負担とする。 商品に不良・欠陥がある場合:商品到着後〇日以内にご連絡いただいた場合、当社負担にて交換又は返金に応じる。 返品特約の表示がない場合、特定商取引法上、商品受領後8日間は消費者からの送料負担での返品が可能となる点に留意(第3部参照) |
| 返品期限・返品送料の負担 | お客様都合:商品到着後〇日以内、返送料はお客様負担 当社都合(不良品等):当社負担 |
| 不良品・キャンセルについて | 不良品の場合は交換又は返金に応じる。発送前であればキャンセルを受け付ける(発送後のキャンセルは返品特約による) |
| 動作環境(デジタルコンテンツ・ソフトウェア販売の場合) | 〇〇〇〇(該当する場合のみ記載) |
| 販売数量の制限 | お一人様〇点まで(制限がある場合のみ記載) |
| 表現、又は商品に関する注意書き | 〇〇〇〇(健康食品・化粧品等で効果効能に関する誤認防止の注記が必要な場合に記載) |
(越境EC・海外配送を行う場合の追加表示)
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 配送可能地域 | 日本国内のみ/海外配送可(対象国・地域を記載) |
| 海外配送時の追加費用 | 関税、消費税等はお客様のご負担となります(配送先の国・地域の法令により異なる旨を明記) |
| 言語 | 日本語のみでの対応となります(多言語対応がある場合はその旨記載) |
| 返品対応(海外配送の場合) | 海外からの返送費用はお客様のご負担となります |
以上
(本表記は〇〇〇〇年〇〇月〇〇日時点のものです。内容は予告なく変更する場合があります。)
第2部: 立場別修正パターン
本商品のpositionsは「EC事業者」の単一区分だが、事業形態(法人/個人事業主)や取扱商品の性質により記載パターンが分岐するため、以下に代表的な差分パターンを示す。
A. 個人事業主向けパターン(住所・電話番号の開示に関する配慮)
A-1. 所在地の記載を「請求があれば開示」に変更
修正後: 「所在地:請求があった場合には、遅滞なく開示いたします。」
解説: 個人事業主が自宅を営業所としている場合、プライバシー保護の観点から住所の常時公開を避けたいというニーズがある。特定商取引法上、一定の条件下(事業者の請求への対応体制が整っていること等)でこの代替表記が認められる運用があるとされるが、要件の該当性は取引形態により異なるため、安易な省略は推奨しない(第4部で監修確認を依頼)。
A-2. 電話番号の記載を最小限にする代替措置
修正後: 「電話番号:請求があった場合には、遅滞なく開示いたします。」に加え、メールアドレス及び問い合わせフォームを主たる連絡手段として明記する。
解説: 個人事業主が携帯電話番号の公開を避けたい場合の代替措置。ただし、消費者からの請求に応じて遅滞なく開示する体制(開示請求の受付窓口の明示等)を別途整備する必要がある。
B. 法人向けパターン(標準・追加記載なし)
法人の場合は、商号(登記上の名称)・本店所在地・代表者名を通常どおり記載する。個人事業主向けの代替表記(A-1、A-2)は法人には基本的に適用されない。
C. 取扱商品の性質による追加パターン
C-1. 健康食品・サプリメントを取り扱う場合
追加記載: 「本商品は医薬品ではありません。効果・効能を保証するものではなく、体質・体調により合わない場合があります。」等の注記を追加し、景品表示法・健康増進法上の誇大広告規制との整合を図る。
C-2. デジタルコンテンツ(ダウンロード販売等)を取り扱う場合
追加記載: 「動作環境」欄を必須化し、「返品・交換について」を「デジタルコンテンツの性質上、購入後の返品・返金には応じられません」等、有体物の返品ルールとは異なる特約に変更する。
解説: 特定商取引法上、デジタルコンテンツはその性質上、返品特約の内容が有体物と大きく異なるため、購入前に消費者が明確に認識できる表示が必要。
C-3. 定期購入(サブスクリプション)を取り扱う場合
追加記載: 「販売価格」欄に加え、「契約期間」「支払回数」「総額」「解約条件・解約方法」「次回発送予定日の通知方法」を明示する。
解説: 定期購入契約に関するトラブル防止のため、2021年特定商取引法改正により、最終確認画面での表示義務が強化された経緯がある。単品売り切り型のECとは記載事項が大きく異なるため、定期購入を扱う事業者には別商品として本テンプレートとは別に用意すべきか検討の余地がある(第4部参照)。
第3部: 逐条解説(購入者向け)
販売業者・運営統括責任者・所在地・電話番号 特定商取引法第11条及び同法施行規則第8条に基づく必須表示事項。個人事業主が自宅住所・個人の電話番号の公開を避けたいというニーズは非常に多いが、住所・電話番号の記載を省略できるのは限定的な場合に限られる。安易に「請求があれば開示」に置き換えると法令違反となるリスクがあるため、購入者(EC事業者)に対しては、まず原則として所在地・電話番号を記載することを推奨し、例外的な代替表記を検討する場合は専門家に確認するよう案内する。
返品特約(返品・交換について) 特定商取引法第15条の3に基づく規定。返品特約について表示がない場合、消費者は商品受領日から起算して8日間、送料を消費者負担として契約の解除(返品)をすることができる(法定返品権)。事業者が独自の返品ルール(返品不可、返品期間の短縮等)を定めたい場合は、その特約を明確に表示する必要がある。表示が不明確・分かりにくい場所にある場合、特約の効力が否定され法定返品権が適用される可能性がある点に注意。
販売価格・商品代金以外の必要料金 価格表示は消費税込みの総額表示が原則(消費税転嫁対策特別措置法の期限後は総額表示義務が原則化)。送料・手数料等の付随費用は、価格表示に含まれない場合、その内訳・金額を明確に表示する必要がある。
支払方法・支払時期・引渡時期 消費者が購入前に資金計画を立てられるよう、具体的な時期・方法を明示することが求められる。前払い方式(銀行振込等)を採用する場合、支払時期と商品引渡時期の関係(前払い後にキャンセルされた場合の対応等)を明確にしておくことが望ましい。
越境EC・海外配送時の注意点 配送可能地域、追加費用(関税・消費税等)、言語対応、返品時の送料負担等について、国内取引と異なる注意点がある。越境ECを行う場合、消費者契約における準拠法・裁判管轄の問題(相手方が海外の消費者である場合、日本法が適用されるとは限らない)についても別途検討が必要である。
第3部補足: 表示場所・運用上の注意点
表示場所(トップページ直リンクの可否) 特定商取引法上の表記は、消費者が申込みを行う前に容易に確認できる場所に表示する必要がある。実務上は、サイトのフッターリンクや購入手続き(カート)画面からのリンクで足りるとされているが、リンクが分かりにくい階層に配置されていたり、文字サイズが極端に小さい等の場合、表示義務を尽くしていないと判断されるリスクがある。購入者には、最終確認画面からも同表記に到達できる導線を確保するよう案内することが望ましい。
改定履歴の管理 価格・送料・返品条件等を変更した場合、変更前に成立した契約には変更前の条件が適用されるのが原則である。トラブル防止のため、表記の変更日を記録し、必要に応じて変更履歴を保存しておくことが望ましい。
特定電子メール法・景品表示法との関係 メールマガジンやSNSでの販売促進を行う場合、特定電子メール法上のオプトイン規制(あらかじめ同意を得た者に対してのみ広告メールを送信する等)や、景品表示法上の有利誤認・優良誤認表示規制も別途関係してくる。本表記はあくまで特定商取引法上の表示義務に対応するものであり、広告表現そのものの適法性を保証するものではない旨を購入者に案内することが望ましい。
フリマアプリ・プラットフォーム出店の場合の適用関係 自社ECサイトではなく、ECモール(プラットフォーム)に出店する形態の場合、モール側が用意する表示欄への入力で足りることが一般的だが、モールの利用規約上の表示ルールと特定商取引法上の必須記載事項に齟齬がないか確認する必要がある。
第4部: 監修者への確認依頼事項
- 個人事業主における所在地・電話番号の「請求があれば開示」という代替表記について、現行の運用(消費者庁の解釈・通達等)上、どのような要件を満たせば認められるか、最新の実務運用を確認いただきたい。特に、単に「請求があれば開示」と記載するだけで足りるのか、実際に開示請求を受け付ける体制の整備(受付窓口・対応期間の明示等)まで必要かを確認いただきたい。
- 返品特約の表示がない場合の法定返品権(商品受領後8日間、消費者負担での返品)について、本テンプレートの解説(第3部)の内容が特定商取引法第15条の3及び関連通達と整合しているか確認いただきたい。
- 定期購入(サブスクリプション)を取り扱う事業者について、2021年特定商取引法改正で強化された最終確認画面の表示義務(第2部C-3参照)を本テンプレートの標準記載に含めるべきか、又は別商品として切り出すべきか方針を確認いただきたい。
- デジタルコンテンツ販売における返品特約の記載例(第2部C-2)が、消費者保護の観点から不当に消費者に不利な内容になっていないか確認いただきたい。
- 健康食品・化粧品等を取り扱う事業者向けの注記例(第2部C-1)について、景品表示法・薬機法(医薬品医療機器等法)上の表現規制との関係で、本テンプレートに含めるべき追加の注意喚起文言があるか確認いただきたい。
- 越境EC・海外配送を行う場合の追加表示項目について、実際に越境ECを行う事業者からよく相談される論点(消費者契約の準拠法、返品時の関税負担等)で、本テンプレートに追加すべき記載があるか確認いただきたい。
- 本表記が「通信販売」(インターネット通販)を主たる対象としているが、電話勧誘販売・訪問販売等、特定商取引法上の他の取引類型には対応していない旨を商品説明に明記すべきか確認いただきたい。
- ECモール(プラットフォーム出店)形式で販売する場合の表示義務の履行方法(モール側の入力フォームで足りるか、自社表記ページも別途必要か)について、実務上の整理を確認いただきたい。