セット内容
- 秘密保持契約書 3バージョン(開示側有利/受領側有利/相互・中立)Word形式
- 全条項の逐条解説(どの条項を、どの立場のときに、どう直すか)
- 締結前チェックリスト
こんな場面で
新規取引の検討開始時、業務提携の協議開始時、外注先への情報開示時など。
特長
- 秘密情報の定義方式(包括型/特定型)を選択式で収録
- 存続期間・目的外使用禁止・複製制限など交渉頻出ポイントに解説付き
- 改正法対応のアップデート版を継続提供予定
秘密保持契約書(NDA)標準版(監修用ドラフト)
⚠ 本ファイルは弁護士監修前の草稿である。監修完了まで販売・配布を禁止する。
商品ID: nda-basic / 価格: 1,980円 / 立場バージョン: 開示側有利・受領側有利・相互(中立)
本ドラフトは第2部で3バージョンの差分を提示する構成とし、第1部には「相互(中立)」版をベース条文として掲載する。
第1部: 契約書本文(標準版・中立)
秘密保持契約書
〇〇〇〇(以下「甲」という。)と〇〇〇〇(以下「乙」という。)とは、甲乙間における〇〇〇〇に関する取引(業務提携、共同開発、業務委託その他名目を問わず、甲乙間で検討・実施される一切の取引をいう。以下「本取引」という。)の検討にあたり、相互に開示する秘密情報の取扱いについて、以下のとおり秘密保持契約(以下「本契約」という。)を締結する。
第1条(目的)
本契約は、甲及び乙が本取引の検討及び遂行のために相互に開示する秘密情報について、その秘密を保持し、本取引の目的以外に使用しないことを確保することを目的とする。
第2条(秘密情報の定義)
- 本契約において「秘密情報」とは、本取引に関連して、甲又は乙が相手方に開示した技術上・営業上その他一切の情報であって、次の各号のいずれかに該当するものをいう。 (1)書面、電磁的記録媒体その他の有体物により開示された情報であって、秘密である旨の表示が付されたもの (2)口頭、映像その他の無体的方法により開示された情報であって、開示の際に秘密である旨を告知され、かつ、開示後14日以内に書面(電磁的方法を含む。以下同じ。)により内容を特定して秘密である旨の通知がされたもの (3)前2号によらない場合であっても、当事者間で秘密情報として取り扱う旨合意した情報
- 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当する情報は秘密情報に含まれないものとする。 (1)開示を受けたときに既に公知であった情報 (2)開示を受けた後、自己の責めに帰さない事由により公知となった情報 (3)開示を受けたときに既に自己が保有していたことを証明できる情報 (4)正当な権限を有する第三者から秘密保持義務を負うことなく適法に取得した情報 (5)秘密情報によらずに独自に開発したことを証明できる情報
第3条(秘密情報の目的外使用の禁止)
甲及び乙は、相手方から開示された秘密情報を、本取引の検討及び遂行の目的以外に使用してはならない。
第4条(秘密保持義務)
- 甲及び乙は、相手方の事前の書面による承諾を得ることなく、秘密情報を第三者に開示又は漏えいしてはならない。
- 前項の規定にかかわらず、次の各号に定める者に対する開示は、相手方の承諾を要しない。ただし、開示を受けた者に本契約と同等の秘密保持義務を課すものとする。 (1)本取引の検討及び遂行のために秘密情報を知る必要がある自己の役員及び従業員 (2)本取引の検討及び遂行のために秘密情報を知る必要がある自己の弁護士、公認会計士、税理士その他の法令上守秘義務を負う専門家
- 法令、裁判所の命令又は監督官庁の要求により秘密情報の開示を求められた場合、当該法令等に基づき必要な範囲で開示することができる。この場合、法令上可能な範囲で事前に相手方に通知するものとする。
第5条(複製の制限)
- 甲及び乙は、本取引の検討及び遂行に合理的に必要な範囲に限り、秘密情報を複製することができる。
- 前項により作成された複製物は、原本たる秘密情報とみなし、本契約に基づく秘密保持義務の対象とする。
第6条(秘密情報の管理)
甲及び乙は、秘密情報を自己の他の情報と明確に区別し、善良な管理者の注意をもって管理するものとし、自己の秘密情報を管理するのと同等以上の注意をもって管理しなければならない。
第7条(返還及び廃棄)
- 甲及び乙は、本取引の検討が終了した場合又は相手方から書面による請求があった場合、速やかに相手方から開示された秘密情報(複製物を含む。)を返還し、又は相手方の指示に従い廃棄若しくは消去しなければならない。
- 甲及び乙は、相手方の請求があるときは、前項の廃棄又は消去を証する書面を相手方に提出しなければならない。
第8条(知的財産権)
秘密情報の開示は、開示者から相手方に対し、秘密情報に関する知的財産権の実施若しくは使用を許諾し、又はこれらの権利を移転するものではない。
第9条(保証の限定)
甲及び乙は、相手方に開示する秘密情報の正確性、完全性又は特定の目的への適合性について保証するものではない。
第10条(損害賠償)
- 甲又は乙が本契約に違反し、相手方に損害を与えた場合、当該違反当事者は、相手方に生じた損害(弁護士費用を含む。)を賠償する責めを負う。
- 前項の規定は、本契約終了後も、第13条に定める存続期間中は効力を有する。
第11条(有効期間)
- 本契約の有効期間は、本契約締結日から1年間とする。ただし、期間満了の1か月前までに甲乙いずれからも書面による別段の意思表示がない場合、本契約は同一条件でさらに1年間自動的に更新されるものとし、以後も同様とする。
- 本契約が終了した場合であっても、第3条から第7条まで、第8条、第10条及び第13条から第16条までの規定は、本契約終了後〇年間(開示された各秘密情報についてはその開示日から起算する。)、なお効力を有する。
第12条(反社会的勢力の排除)
- 甲及び乙は、それぞれ相手方に対し、自己(自己の役員を含む。)が、暴力団、暴力団員、暴力団員でなくなった時から5年を経過しない者、暴力団準構成員、暴力団関係企業、総会屋等、社会運動等標ぼうゴロ又は特殊知能暴力集団その他これらに準ずる者(以下「反社会的勢力」と総称する。)に該当しないこと、及び次の各号のいずれにも該当しないことを表明し、保証する。 (1)反社会的勢力が経営を支配していると認められる関係を有すること (2)反社会的勢力が経営に実質的に関与していると認められる関係を有すること (3)自己若しくは第三者の不正の利益を図る目的又は第三者に損害を加える目的をもってするなど、不当に反社会的勢力を利用していると認められる関係を有すること (4)反社会的勢力に対して資金等を提供し、又は便宜を供与するなどの関与をしていると認められる関係を有すること (5)自己の役員又は経営に実質的に関与している者が反社会的勢力と社会的に非難されるべき関係を有すること
- 甲及び乙は、自ら又は第三者を利用して、次の各号の行為を行わないことを表明し、保証する。 (1)暴力的な要求行為 (2)法的な責任を超えた不当な要求行為 (3)取引に関して脅迫的な言動をし、又は暴力を用いる行為 (4)風説を流布し、偽計を用い又は威力を用いて相手方の信用を毀損し、又は相手方の業務を妨害する行為 (5)その他前各号に準ずる行為
- 甲又は乙が前2項の表明保証に違反した場合、相手方は、何らの催告を要せず本契約を解除することができる。この場合、解除した当事者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負わない。
第13条(存続条項)
第4条から第7条まで、第8条から第10条まで、第12条第3項及び本条から第16条までの規定は、本契約が終了した場合においても、なお効力を有する。
第14条(権利義務の譲渡禁止)
甲及び乙は、相手方の事前の書面による承諾を得ることなく、本契約上の地位並びに本契約に基づく権利及び義務を第三者に譲渡し、承継させ、又は担保に供してはならない。
第15条(協議事項)
本契約に定めのない事項又は本契約の解釈に疑義が生じた事項については、甲乙誠意をもって協議のうえ解決するものとする。
第16条(合意管轄)
本契約に関する紛争については、〇〇地方裁判所を第一審の専属的合意管轄裁判所とする。
以上、本契約締結の証として本書2通を作成し、甲乙記名押印のうえ、各自1通を保有する。
〇〇〇〇年〇〇月〇〇日
(甲)住所 商号又は名称 代表者名 印
(乙)住所 商号又は名称 代表者名 印
第2部: 立場別修正パターン
商品には「開示側有利」「受領側有利」「相互(中立)」の3バージョンを収録する。第1部は「相互(中立)」を基準としており、以下は他2バージョンを作成する際の差分(代替条文)である。
A. 開示側有利バージョンへの変更
開示側(情報を出す側。以下、契約書上「甲」を開示側と仮定する)に有利にするための修正パターン。
A-1. 第2条(秘密情報の定義)を包括定義方式に変更
修正前(中立版): 表示・告知+書面確認を要件とする「特定型」定義
修正後(開示側有利): 「本契約において「秘密情報」とは、名目及び媒体の如何を問わず、甲が乙に開示又は提供した一切の情報をいう。ただし、乙が本契約に基づき秘密保持義務を負わないことを甲乙間で明示的に合意した情報を除く。」
解説: 表示・告知要件を撤廃し、開示された情報を原則すべて秘密情報とする「包括型」に変更する。受領側(乙)にとっては管理負担が増すため、受領側からの抵抗が予想される条項である。
A-2. 第9条(保証の限定)の削除又は縮小
開示側有利バージョンでは、保証限定条項自体を削除するか、「甲は秘密情報の正確性等について何ら保証しない」との一方的な免責文言に変更し、開示側の責任を最小化する。
A-3. 第11条(有効期間・存続期間)の長期化
修正後: 「本契約終了後5年間、なお効力を有する。」(中立版は「〇年間」で交渉により決定する設計だが、開示側有利版では5年以上を初期値として提示する。)
解説: 存続期間は開示側の防御の要であり、長期化するほど開示側に有利。ノウハウ・営業秘密性の高い情報を扱う場合は「存続期間の定めなし(無期限)」とする例もあるが、受領側の負担が大きく交渉決裂リスクが高い。
A-4. 第10条(損害賠償)に違約罰的性格を追加
追加条文例: 「乙が本契約に違反した場合、甲は、実損害の立証を要せず、直接損害及び間接損害(逸失利益を含む。)の賠償を乙に請求できるものとする。」
解説: 間接損害・逸失利益まで賠償範囲に含める点は受領側の負担が大きい。契約書全体のバランスに応じて調整すべき条項。
A-5. 第4条第2項(開示可能な第三者の範囲)を限定
修正後: 役員・従業員への開示についても、事前に甲の承諾を要する旨追加し、開示先を限定列挙制にする。
B. 受領側有利バージョンへの変更
受領側(情報を受け取る側。乙)に有利にするための修正パターン。
B-1. 第2条(秘密情報の定義)を特定型に厳格化
修正後: 「書面により秘密である旨明記して開示された情報に限る」とし、口頭開示分(第2条第1項第2号)を削除する。
解説: 受領側の管理対象を明確化し、「言った言わない」の紛争リスクを避ける。実務上、受領側が強く求める修正の代表例。
B-2. 除外事由(第2条第2項)の立証責任を緩和
修正後: 「証明できる情報」を「合理的な資料により推認される情報」に緩和し、受領側の立証負担を下げる。
B-3. 第10条(損害賠償)に上限を設定
追加条文例: 「乙が本契約に基づき負う損害賠償責任の累計額は、本取引に関して乙が甲から受領した金額を上限とする。ただし、乙の故意又は重過失による場合はこの限りでない。」
解説: 損害賠償額の上限設定(cap)は受領側にとって最重要の交渉ポイントの一つ。故意・重過失を除外することで開示側とのバランスを取る例が一般的。
B-4. 第7条(返還及び廃棄)にバックアップ・複製の例外を明記
追加条文例: 「前項の規定にかかわらず、法令上の保存義務に基づき保存する場合、及び通常のバックアップ処理により自動的に生成・保存された複製物であって、通常の運用の範囲内でアクセス・削除が困難なものについては、本条の返還・廃棄義務の対象外とする。」
解説: システム上のバックアップまで物理的に消去することは非現実的であるため、受領側の実務対応として明記を求められることが多い。
B-5. 第11条(存続期間)の短縮
修正後: 「本契約終了後2年間」等、開示側有利版より明確に短い期間を設定する。
C. 相互(中立)バージョンの位置づけ
第1部の本文がこれに該当する。開示側・受領側双方が情報を出し合う場面(業務提携の初期検討等)を想定し、双方に同一の義務を課す構成とする。
第3部: 逐条解説(購入者向け)
第1条(目的) 契約の適用範囲を画定する条項。「本取引」の定義が曖昧だと、後日「この情報は本契約の対象外だ」という争いを招くため、想定する取引内容をできるだけ具体的に記載することが望ましい。
第2条(秘密情報の定義) NDAの心臓部にあたる条項。「特定型」(表示・告知+書面確認を要件とする方式)と「包括型」(開示情報を原則すべて対象とする方式)の2方式があり、どちらを採用するかで開示側・受領側の負担バランスが大きく変わる。口頭開示が多い商談では、書面確認の期限(本文では14日)を実務に合わせて調整する必要がある。除外事由(第2項)は受領側を保護する標準的な規定であり、削除すると受領側に一方的に不利になるため、削除する場合は理由を明確にすべき箇所である。
第3条・第4条(目的外使用の禁止・秘密保持義務) 契約の中核的義務。第4条第2項の「開示可能な第三者の範囲」は、外部専門家(弁護士・会計士等)を含めるのが一般的だが、業務委託先や関連会社まで広げるかどうかは交渉ポイントになりやすい。
第5条(複製の制限) 複製物にも秘密保持義務を及ぼす旨の確認規定。デジタルデータのやり取りが中心の現代実務では、クラウドストレージへの保存や社内共有システムへのアップロードも「複製」に該当しうる点に留意。
第6条(秘密情報の管理) 「善良な管理者の注意」という抽象的な注意義務水準を定める条項。情報の性質(技術情報か営業情報か等)によって、より具体的な管理措置(アクセス制限、施錠管理等)を追加することも可能。
第7条(返還及び廃棄) 契約終了時の後始末を定める条項。前述のとおり、システムバックアップの扱いは実務上必ず問題になるため、受領側は例外規定の追加を検討すべきである。
第8条(知的財産権) 秘密情報の開示自体が知的財産権のライセンス供与を意味しないことを確認する規定。共同開発を見据えた提携の場合は、成果物の権利帰属は別途MOUや本契約書とは別の合意で定める必要がある。
第9条(保証の限定) 開示情報の正確性について開示者が保証しない旨の規定。情報の正確性を前提に重要な意思決定(M&A等のデューデリジェンス)を行う場合は、この限定保証が受領側にとって不利になりうるため、DD専用の情報開示契約(別途表明保証条項を設ける)を検討すべき場面もある。
第10条(損害賠償) 賠償範囲・上限の有無が交渉の中心。受領側は上限設定(cap)を、開示側は上限なし・間接損害を含める方向を望む傾向がある。
第11条(有効期間) 契約自体の有効期間と、秘密保持義務の存続期間(第2項)を区別している点に注意。存続期間は情報の陳腐化速度に応じて設定すべきで、技術情報は3〜5年、営業情報(顧客リスト等)は2〜3年とする例が多いが、業界慣行により異なる。
第12条(反社会的勢力の排除) 現在の契約実務でほぼ必須の条項。表明保証違反時に無催告解除でき、かつ解除した側が損害賠償責任を負わない旨を定めるのが標準形。
第13条(存続条項) 契約終了後も効力を残す条項を列挙する規定。列挙漏れがあると、終了後にその条項が無効と解釈されるリスクがあるため、契約全体を見直した際は本条の列挙内容も必ず更新する。
第14条(権利義務の譲渡禁止) グループ会社間の再編等を見据える場合、「事前の書面通知により譲渡可能」とする例外を設けることもある。
第15条・第16条(協議・合意管轄) 合意管轄は当事者の所在地により交渉になりやすい。遠隔地の当事者間契約では、開示側の所在地を管轄とするのが一般的な実務。
第4部: 監修者への確認依頼事項
- 第2条第1項第2号の「口頭開示後14日以内の書面確認」という期間設定が実務上の標準的な日数として妥当か、それとも業界により異なる目安(例: 7日、30日)を併記すべきか確認いただきたい。
- 第11条第2項の秘密保持義務の存続期間について、「〇年間」の空欄をテンプレートの標準値としてどの程度の年数(例: 3年、5年)で例示するのが実務上望ましいか確認いただきたい。
- 第12条の反社会的勢力排除条項の文言は、近年の裁判例・各都道府県暴排条例のモデル条項に照らして最新の表現になっているか確認いただきたい。
- 第10条の損害賠償条項について、間接損害・逸失利益を含めるか否かで開示側有利・受領側有利のバランスをどう調整するのが実務相場として妥当か、購入者向け解説(第3部)に反映すべき追加コメントがあれば確認いただきたい。
- 個人情報を含む秘密情報を取り扱う場合、個人情報保護法上の第三者提供制限・委託先監督義務との関係で、本NDAに個人情報の取扱いに関する特則条項を追加する必要があるか確認いただきたい。
- 海外当事者との取引を想定した英文契約併記や準拠法条項の要否について、国内取引専用の商品として整理してよいか確認いただきたい。
- 独占禁止法・下請法との関係で、本NDA単体では優越的地位の濫用等の問題が生じにくいと考えるが、開示側有利バージョン(第2部A)の各修正が公序良俗違反や消費者契約法上の問題(事業者間契約のため直接適用はないが参考として)に触れないか確認いただきたい。